【子供の健康】保護者の意識と行動で 防げる誤飲・誤嚥

カテゴリー:くらし・健康

投稿日:2018年10月15日

 子どもの死亡原因で、毎年上位にあるのが「不慮の事故」です。交通事故や転落などのほか、誤飲・誤嚥(ごえん)によることもあります。不慮の事故は、病気と同じように誰もが被る可能性のあることですが、保護者の注意で防げることでもあります。家庭で起こることが最も多い、誤飲・誤嚥について、帯広厚生病院小児科主任部長・植竹公明先生の協力で、注意点などをまとめました。

 

異物が食道や胃に入る誤飲気管や気管支に詰まる誤嚥

 誤飲とは、異物を飲み込み食道や胃に入ってしまうことで、誤嚥は、食べ物や異物が気管や気管支に入ることです。誤飲は、例えば固形物で鋭利な異物は、緊急に取り出す必要があります。硬貨や小さなおもちゃなど丸みのある異物は、便とともに排せつされることが多いですが、ボタン電池は、通電して食道や消化管に穴が開く恐れがあり、時間がたつと取り出せなくこともあるため、直ちに受診が必要です。複数の磁石を飲み込んでしまった場合も、磁石同士に腸が挟まれて穴が開く危険性もあります。

 誤嚥は、小さなゴム製ボールやビー玉、ピーナッツ、あめ玉などが気管や気管支に詰まり、呼吸困難や肺炎を起こす原因になるため早期に取り出さなければいけません。ナッツ類は小さなかけらでも気管内で膨らんで詰まりやすく、油を含んでいるため重症の化学性肺炎を引き起こします。乳幼児には与えない方がよいといわれています。

 子どもは、生後6カ月を過ぎると、手にした物を何でも口に入れるようになり、1歳半~2歳ぐらいになると、食べ物とそうでない物の区別がつき始めます。3歳を過ぎても食べ物以外のものを「何となく」口に入れてしまうことがあるので注意しましょう。

 

誤って飲み込んでしまうことが最も多いのが「たばこ」

 厚生労働省の「平成27年度 家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告」によると、小児の誤飲事故で最も多かったのが、たばこ(22%)です。次に「医薬品・医薬部外品」(16.8%)。玩具(7.7%)、金属製品(6.6%)、電池(6.3%)、硬貨、食品類、洗剤類、化粧品と続きます。誤飲した年齢は、6~11カ月(27.3%)が最も多く、12 ~17カ月(17.8%)、3~5歳(17.5%) でした。

 事例では、2歳の女児が、車内に置いてあったコーヒーを飲んだところ、中にたばこの吸い殻が1本入っていたため病院で胃を洗浄しました。ニコチンは液体に溶けやすいので、その液体を飲むと、特に中毒症状を引き起こしやすくなります。その他、3歳の女児が、戸棚の上にあった母のポーチを取り、中に入っていた解熱鎮痛薬をかじっていた例もありました。大人によく処方される睡眠剤、精神安定剤、降圧剤なども保管に厳重注意が必要です。

 

事故防止は保護者や周囲の大人の注意が重要

 3歳の女児が、弟とおもちゃで遊ぼうとして、中に入って電池を何げなく口に含んだところ、誤って飲み込んでしまった事例もあり、食べ物との区別がつくからと言っても安心はできません。誤飲・誤嚥は、ほとんどが家庭で起きています。事故を防ぐには保護者が注意することが最も大切です。
 東京消防庁のホームページ(http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/topics/201304/tissoku/)では、救急要請のあった誤飲状況や予防について掲載しています。参考にしてください。


本記事は十勝毎日新聞社「とかち子育て応援ラボ」の提供により掲載しています。

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